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M&A(譲渡)

売却M&Aの失敗は、たった2つの要因による!5つの防止策も解説

    M&Aの失敗要因

    売り手にとって、M&Aは人生を懸けて育ててきた会社を売るたった1回のチャンスであり、一度売買が成立したら二度と取り返しがつきません。絶対に失敗が許されないものです。

    ところが、何事も初体験とは難しいものです。勝手がよくわからないままM&Aを進めた結果、よくわからないまま譲渡契約書に判子を押してしまい、取り返しのつかない後悔を抱えてひっそりと老後を過ごす元・経営者は少なくありません。

    この記事をご覧のあなたには、そうならないように気を付けてほしいのですが、初めてだと何に気を付けるべきかもよくわからないですよね?

    実は、M&Aの失敗要因と呼べるものは、以下のたった2つに分類できます。

    • 結果的に安い価格で売ってしまった(財産面の失敗)
    • 売る相手を間違えてしまった(後継者選びの失敗)

    この「2大失敗要因」に至るには、いくつかの原因がありますが、要するに最終的にこの2つのどちらかの失敗をしないように気を付けましょう。たったそれだけで、M&Aの成功率は間違いなく跳ね上がります。

    この記事では、

    • 売り手にとってM&Aの「失敗」とは何か?(「不成立」とは別物)
    • 売り手の失敗要因である「財産面の失敗」が起こる原因
    • もう1つの失敗要因である「後継者選びの失敗」が起こる原因
    • M&Aの失敗を防ぐ5つの防止策

    についてご紹介していきましょう。

    最後までご覧いただければ、M&Aの失敗を防ぐために何が必要か、どんなことに気を付けるべきかがハッキリ理解できるでしょう。

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    売り手にとってのM&Aの失敗とは何か?

    本題に入る前に確認したいところですが、売り手にとってのM&Aの失敗とは何でしょうか?

    それは、「買い手が見つからなかった」とか「条件が折り合わずに破談になってしまった」というものではありません。このような場合は大事な会社・事業が手元に残りますので、必ずしも失敗ではありません。

    一方、本来満足できない金額なのに、その場の勢いやM&Aアドバイザーの説得によって安値で売ってしまったり、M&A後に買い手が掌を返して、売り手が望まないリストラを慣行した場合、それはもう取り返しのつかない失敗です。

    つまり、M&Aの本当の失敗とは、M&Aが不本意な形で成立してしまい、取り返しがつかなくなることです

    M&Aの成功と失敗については、「M&Aで一生後悔したくないなら追い求めるべき、たった2つの成功軸」で詳しく解説しています。後悔しないM&Aをするためには絶対に必要な考え方ですので、ピンと来ない場合は必ず目を通していただきたいと思います。

    売り手側のM&A失敗要因の大半はこの2つ

    では、具体的に売り手のM&A失敗要因にはどういったものがあるのでしょうか。

    細かい分類はいくらでも可能ですが、大まかに把握すると、星の数ほどある失敗の大半は以下の2つの要因に集約できます。

    • 財産面の失敗(不満足な金額で売買を成立させてしまった)
    • 後継者選びの失敗(後継者に相応しくない相手に売ってしまった)

    つまり、財産面または相手選びの面で、安易に妥協してしまった場合、M&Aは失敗となります

    売り手の2大M&A失敗要因の内容と原因

    売り手にとってのM&Aの失敗は、大半が上記2つの要因に起因することを説明しました。

    しかし、本来売る/売らないは売り手の自由であり、価格条件や相手に恵まれなければ売らなければよかっただけのことです。なぜ、多くの売り手が安易に妥協してしまうのでしょうか。

    本章では、それぞれの失敗要因の内容と、その原因について掘り下げてみましょう。

    失敗要因1.「財産面の失敗」とその原因

    「財産面の失敗」の具体例

    M&Aにおける価格面の失敗は、主に売り手にとっては「手元に残るお金が少なすぎた」ということです。

    M&Aでお金だけを意識する売り手は少数派ですが、お金をまったく意識しない売り手は皆無です。「少なくともこのぐらいで売りたい」とか「事業を任せられる相手ならばできるだけ高い価格で売りたい」と思うのは当然です。

    また、M&Aは金額が多額である分、税金も多額に発生します。税金や諸費用も考慮したトータルの手取り財産を最大化したいと思うでしょう。

    このような望みが打ち砕かれ、後になって「やっぱりあの価格は安すぎた」とか「もっと良い節税方法があるのに気付かなかった」と後悔するのが、財産面の失敗です。

    「財産面の失敗」の発生原因

    なぜ財産面の失敗が発生するのでしょうか。ほとんどの場合、失敗を招くのは以下のような問題によるものです。

    発生原因1.能力の低いM&Aアドバイザーの採用

    残念なことに、昨今の中小企業M&A業界には、能力に乏しいアドバイザーがあふれています。能力の乏しいM&Aアドバイザーと契約してしまうと、そもそも「どうすれば高い価格で売ることができるのか」もわからないまま、M&A失敗のリスクは跳ね上がります。

    発生原因2.M&Aアドバイザーへの過度の期待

    M&A仲介会社の仕事はM&Aを「成立」させることですから、本来はオーナーさんの財産の面倒を見る義理はありません。営業上のサービスとして、オーナーさんを富ませる「体(テイ)」は取りますが、あまり期待しないほうがいいでしょう。

    また、FAであっても、本業は交渉戦術をコンサルティングすることですから、財務や税金については専門家には及びません。それなりに勉強している人であっても、専門家でない限りは期待しすぎないようにしましょう。

    発生原因3.M&Aアドバイザーの意見に流される

    M&A価格に納得がいかなければ、案件を途中で中止すればよいだけです。にもかかわらず、なぜ中止できなかったのでしょうか。

    ほとんどのケースで、そこにはM&Aアドバイザーの後押しや説得があります。結局のところ、彼らはM&Aを「成立」させなければ商売になりませんので、最終的にはオーナーの説得にかかります。

    M&Aの大詰めでは迷う売り手オーナーが多いので、このような「説得係」がいないと良い話もまとまらない、という意味では、M&Aアドバイザーの重要な役割ではあります。ただし、後になって後悔するような条件を飲むほどのメリットはありません。

    発生原因4.M&Aは一期一会

    ただし、M&Aアドバイザーの落とし文句がまったく当て外れと言うことはありません。M&Aは時間と労力をかけてプロセスを進めていきますので、仕切り直しがなかなか難しい側面があるからです。

    まず、デューデリジェンスまで進んでから破談になった相手と、再度仕切り直しで交渉をすることは不可能です。ごくレアケースはないこともないですが、一度破談になったら永遠に破談だと思うべきです。

    また、一度入札した相手が、また同じ額の入札をくれるかはわかりません。一度別の会社と破談になった事実は「一体何が起こって破談になったのだろう?」という邪推を抱かせることになります。その結果、前回入札してくれた会社が入札してくれなかったり、前回より低い入札になることは十分考えられます。

    いずれにせよ、最初から最後まで一本ルートで話が進むというのが、M&Aのもっとも望ましい形ですので、多少の妥協は仕方のないところがあります。

    発生原因5.目標設定が曖昧

    また、M&Aをストップさせるという切り札を切れないのは、結局のところ「自分はいくら以上の財産を手に入れたいか」という最低の目標ラインが不明確なままM&Aを始めてしまったことが原因です。

    実際の土壇場になると、売買条件が本当に自分を満足させるのかをじっくりと考える時間がありません。結局、仕切り直しが面倒くさくなってしまって、「もういいや」というその場の感情で合意してしまう方もいます。

    発生原因6.M&Aの進め方や税務に対する知識不足

    つまるところ、M&Aの失敗の根底には知識不足・勉強不足が横たわっています。M&Aは一度始まると、怒涛のようにプロセスが進んでいきます。M&Aに対する基礎知識がなく、価格交渉の仕方も税務の知識もないまま、プロの振りをした素人任せに案件を進めた結果、引き返すこともできずに後悔するというのが典型例になっているのです。

    失敗要因2.「後継者選びの失敗」とその原因

    次に、「後継者選びの失敗」の内容について見ていきましょう。

    これは「売るべき相手ではない相手に売ってしまった」ということですが、具体的な内容には少しバリエーションがあります。

    「後継者選びの失敗」の具体例

    例1.経営に対する基本理念が違う相手だった

    たとえば、M&Aの目的が「従業員の雇用や取引先との関係性を維持すること」であれば、売る相手としてファンドを選ばないほうがいいでしょう。ファンドは短期的な利益を確保するために必ず転売しますし、リストラや取引先変更、事業廃止には躊躇しません。

    ファンドを買い手に選ぶことの注意点については「M&Aの買い手に【ファンド】を選ぶことのメリットとデメリット」も併せてご覧ください。

    このように、根本的に経営に対する理念、考え方が違う相手を選んでしまうと、M&A後に思いもよらぬ経営方針が打ち出され、M&Aの目的がまったく達成できなくなります。

    例2.M&Aを完遂する能力がなかった

    買い手がM&Aを成功させるためには、多少の「M&A慣れ」が必要です。もし経験値の乏しい買い手を選んでしまった場合、M&A後に何をすればよいのかよく理解しておらず、対象会社の社内を大混乱に陥れるリスクがあります。

    例3.買い手に対象会社を運営する意欲がなかった

    大金を出してくれる会社でも、実は買収後の意欲がないということは結構あります。M&Aを成立させることが自己目的化してしまうパターンです。

    特によくあるのが、買い手のトップが思い付きで買収を決めてしまい、部下たちは内心反対しながらも仕方なく買収するというケースです。こうなると、親会社からは中途半端な担当者が派遣され、経営者不在の状態でズルズルと運営されていきます。

    「後継者選びの失敗」の発生原因

    後継者選びの失敗原因として、特に多いのが次の3つです。

    発生原因1.後継者選びの軸が曖昧

    後継者選びの失敗は、「どんな相手に売りたいか」「M&A後にどんな事業運営をしてほしいか」のイメージが曖昧なまま、「なんとなく良い会社が買ってくれればいいな」と思いながらM&Aプロセスを始めてしまうことが最大の原因です。

    M&Aプロセス、特にその前半においては、後々まで大きな影響を及ぼす決断の連続です。曖昧なイメージで進めてしまえば、後継者選びに失敗するのは自明の理です。

    発生原因2.入札者の数不足

    売却相手を選ぶときは、ある程度選択肢があったほうが良いのは当然です。

    人脈もやる気もあまりないM&Aアドバイザーを選んでしまったり、ノンネームシートインフォメーションメモランダムの作成に失敗してしまうと、入札の数が大幅に少なくなります。限られた選択肢の中で妥協してしまうことによって、取り返しのつかない後悔に陥ります。

    発生原因3.形式的なトップ面談

    トップ面談とは、M&Aの買い手候補を1社に絞り込む前に、買い手候補の意思決定責任者と売り手オーナーが面談することです。

    これは、信頼関係の醸成という役割もある一方、売り手・買い手の双方が相手を「品定め」する大事なイベントです。ほとんどの場合でたった1回ですが、買い手が後継者として相応しいかどうかを判断する最大のチャンスになります。

    このトップ面談を、単なるセレモニーと捉えてしまったり、準備不足で迎えるようなことになると、M&Aの相手選びとしては一気に失敗のリスクが高まります。

    M&Aの失敗を防ぐ4つの重要ポイント

    では、上述のようなM&Aの失敗を防ぐにはどうすればよいのでしょうか。以下で対策をご紹介しましょう。

    失敗防止ポイント1.最初期で徹底的にM&Aについて調べる

    失敗を防ぐ最大の対策が、M&Aの検討段階から決断前後の最初期において、中小企業M&Aというものについて徹底的に調べるということです。これを徹底的に行うだけで、M&Aの失敗のリスクは大幅に減少します。

    傍から見ていると、人生を懸けて育ててきた自分の会社を売るのに、労を惜しまず勉強するのは当然のような気がします。ところが、実際には詳しそうな人に必要な情報を聞くだけの人が多いのが現状であり、そのような売り手が失敗しています。

    当サイトでは「事業承継でM&Aを大成功させる知識と知恵のすべて」にて、中小企業M&Aに必要な知識を公開しています。また、誰かに相談する際の注意点を「巧みな話術に要注意?株式譲渡M&Aの初期の相談相手とその裏側」という記事で解説していますので、ぜひ併せてご覧ください。

    失敗防止ポイント2.M&Aの成功を明確に定義する

    ただ漠然と「いい相手に売れればいいな」「いい値段で売れればいいな」と思いながらM&Aをしては、失敗するのは当然の帰結です。

    M&Aを行う前に、「私はM&Aで何を実現したいのか?」を明確にしましょう。

    弊社ではこの作業を「M&Aの成功定義」と呼んでいます。M&Aの根本ですので、決して手を抜いてはいけません。M&Aの成功定義の方法については「これがM&Aの第一歩!【M&Aの成功定義】の7つのステップ」にてご紹介していますので、ぜひご参考にしてください。

    失敗防止ポイント3.買い手の考えをしっかりと理解する

    買い手が対象会社を任せるうえで適切な後継者なのかをしっかりと見定めましょう。

    判断する際の重要なポイントの1つが、買い手がどのようなM&A後の事業計画(未来図)を持っているかを確認することです。買い手の事業計画を評価する際のポイントは「M&A相手を選択するために確認したい事業計画の9つの重要ポイント」にまとめていますので、ご確認ください。

    もう1つのポイントが、トップ面談です。トップ面談は売り手と買い手の意思決定者が直接顔を合わせる非常に重要なイベントですので、絶対に手を抜いてはいけません。トップ面談を成功させるために必要な準備については「最良の後継者を選ぶM&Aでのトップ面談の7つの意義と6つの準備」をご覧ください。

    失敗防止ポイント4.M&Aのアドバイザー選びには妥協しない

    特にM&Aアドバイザー選びは絶対に妥協してはいけません。M&Aアドバイザーの質が低いと、価格面と相手選びの両方で失敗リスクが跳ね上がります。

    M&Aアドバイザーは「仕入の商売」と言われるように、彼らは良い会社と専任アドバイザー契約を結ぶためならかなりのことをやってきます。誰かに紹介してもらった場合は、裏で多額の紹介手数料(バックマージン)が動いていきます。紹介者が評価しているのは、M&Aアドバイザーの能力ではなく、自分の懐に入るバックマージンのほうかもしれません。紹介そのものは決して悪いものではありませんが、紹介されたアドバイザーと無批判に契約するのは愚の骨頂です。

    M&Aアドバイザーの選び方については、「初心者にオススメなM&A仲介の選び方!大手ランキングや手数料比較」という記事で解説していますので、ぜひご覧ください。

    失敗防止ポイント5.使うべき費用はしっかり使う

    どんなに優秀なM&Aアドバイザーでも、財務、税務、法務には必ずしも明るくありません。M&Aアドバイザーには、それよりもスケジュール管理や折衝能力のほうが求められるためです。

    優秀なM&Aアドバイザーほど、これら専門領域は自分以外の専門家に委ねるよう勧めます。自分を高く見せるより、本当にクライアントのためを思うから、自分より優秀な人がいる分野はそちらに任せるのです。

    なお、普通の法人税申告ばかりやっている税理士や、企業法務ばかりやっている弁護士は、M&Aという特殊分野には対応できません。できるフリをするかもしれませんが、失敗してクライアントを大損させる結果に終わります。必ずM&Aを専門に対応できる人を探しましょう。

    これら、M&Aに特化した専門家というのは、結構費用が掛かります。ただし、使わなかった場合はその数十倍から数百倍の損失を被ることも少なくありません。費用対効果を考えれば安い買い物ではないでしょうか。

    おわりに

    今回は、売り手側の目線で実際に頻発しているM&A失敗の2大要因についてご説明し、その防止策をご紹介しました。

    M&Aは決して簡単なものではありません。特に、M&Aのスタート段階でしっかり勉強し、知識を仕入れておくことは、M&A成功の前提要件です。ここだけは絶対に手を抜かないようにしましょう。

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