M&Aコラム

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アーンアウトとは?中小企業M&Aではやめたほうがいい価格決定条項

M&A価格の決め方の1つに、「アーンアウト(Earn out)」という方法があります。日本語では「条件付き取得対価」と呼ばれますが、何だかよくわからない名前で戸惑う方も多いでしょう。 アーンアウトは、簡単に言えば「M&A価格の一部を出来高払いにする」というイメージです。詳しくは後述しますが、 M&A後1年で売上高が5%以上伸びたら、買い手は売り手に2億円追加で支払う などの条件を、M&Aの契約書に書いて…

M&Aの専任アドバイザリー契約の功罪と契約解除に持ち込んだ3事例

売り手が結ぶM&Aアドバイザーとの契約は、専任アドバイザリー契約(独占契約、専属契約)であることが多いです。 この契約は、売り手がアドバイザーを縛るのではなく、逆にアドバイザーが売り手を縛り付けるものです。専任契約を結んでしまうと、売り手は専任期間中はそのアドバイザー以外のルートでM&Aをすることができません。 このような契約は、M&Aアドバイザーの立場からすれば正当な主張だと思いますし、売り手…

会社の譲渡で「雇用維持」を実現するM&Aプロセスの7つのコツ

売り手として弊社にご相談に来られる方の多くが、「従業員の雇用は守りたい」とおっしゃいます。そもそも、「自分の引退後も雇用を維持したいからM&Aを選択した」という方も少なくありません。 昨今は多くの大手企業がM&Aを成長の選択肢としていますので、一定規模の会社であれば、買い手を見つけることはそこまで難しいことではありません。一方で、M&A後の事業運営は完全に買い手に掌握されるため、売り手としてM&a…

価格調整条項とは?中小企業M&Aでは採用すべきでない3つの理由

価格調整条項とは、日々変動する会社の財産を正しくM&A価格に織り込むために設けられる、最終的な価格決定の取り決めです。M&A契約書では、価格を厳密に確定するために、このような条項が設けられることがあります。 毎日変動する会社の財産を確定させるためでは、それなりに合理的な方法であり、納得感を覚える方も少なくないでしょう。実際、価格調整条項は理論的には間違いなく適正です。 ところが、実は実際のM&A…

M&Aでの「適正価格」は情弱誘導の虚構ってことがスッキリわかる話

近年盛り上がりを見せる事業承継目的のM&Aですが、その特徴は「ほとんどの売り手がM&A初体験であり、一度会社を売ったら二度と体験することはない」ということです。つまり、何度もM&Aを経験している買い手や業者からすれば、売り手は圧倒的に情報弱者です。 これはどんなビジネスでも同様ですが、情報弱者は損をしたことに気付かないまま大損をさせられるものです。特にM&Aは財務や法務など専門的分野が絡み合う…

会社を安値売りしない【M&A譲渡価格の目線】設定の3つの視点

M&Aでは、価格に関する情報はすべて売り手と買い手の駆け引きです。売り手が価格に言及するときは、常に戦略性をもって話をしていく必要があります。 その中でも、M&Aの入札前に売り手が各買い手候補に提示していく「価格目線」(希望譲渡価格)は非常に重要です。後述するように、買い手はこの価格目線を1つの基準として入札額を決める傾向があるためです。 したがって、本音をあからさまに伝えるべきではありませんし…

宣伝に騙されるな!「友好的M&A」という言葉の意味とその現実

「日本のM&Aは友好的M&Aばかりなので安心です!」(だからM&Aをしましょう) などという宣伝文句を目にして、なんとなく胡散臭さを感じる売り手経営者さんは少なくありません。 実はご懸念のとおりで、そんな宣伝文句を真に受けていたら、どれだけ損をしてしまうかわかりません。 とはいえ、日本のM&Aが、いわゆる「友好的M&A」ばかりなのは事実です。 問題は「友好的M&Aだからといって、全然安心できな…

【YouTube】売主のためのM&Aの基本が丸わかりセミナー動画

M&Aに興味があるが、初歩的なことから知りたい セミナーに行きたいが、顔を出して業者のセミナーに行くのは抵抗がある YouTubeでスキマ時間に勉強したい! そんな声にお応えするため、売主様が基本的な知識を習得していただくためのセミナーの動画を収録しましたので、無料で公開いたします! このセミナーでお話する内容は以下のとおりです。 M&Aを知らない方でもすぐわかる!中小企業のM&A最前線 買い手はどうや…

業者に騙される前に知っておきたいM&A仲介のビジネスモデル

M&A仲介の人と話をすると、よく彼らのビジネスモデルを指して「仕入の商売」という言葉が出てきます。 意味合いとしては、「M&A仲介ビジネスの成功要素は、如何に『ラクして売れる売り物』を見つけることができるかだ」ということです。 極端な話、「優良な売り案件」さえ確保できれば、どんなに仲介能力が低くても稼ぐことは容易です。もちろん仕切り能力やマッチング能力が高いほうがよりよいですが、「仕入」の重要性…

経営者にとって悩ましい【事業承継】の4つの方針とその特徴

中小企業M&Aは、事業承継の有効な手段だと言われています。 確かに、1つの有効な手段であることは間違いないでしょう。素晴らしい相手に対して正当な価格で譲渡することができれば、新しい経営者の下での事業の発展に目を細めながら、悠々自適のハッピーリタイアの日々を送ることも夢ではありません。 その一方で、大事に育ててきた会社を他人に引き渡すという大きな決断です。親族に引き継いでもらうことができれば、お金な…

M&Aで相続税が安くなる?事業買収の節税効果をわかりやすく解説!

M&Aで発生する税金について、意外と見落とされがちなのが「相続税の節税効果」です。 土地や建物の相続税計算上の評価額は「実勢価格」よりも低めに出るよう設定されているため、不動産投資が節税効果を生むことは有名です。 同様に、事業の相続税評価も、一般的なM&Aの成立価格(=事業の価値)よりもはるかに低くなりがちで、「節税効果が高い不動産」として宣伝されているモノよりもさらに大きな効果を生み出します。 …

【図解】株式交換を使ったM&A手法と中小企業に不向きな3つの理由

株式交換とは、2つの会社が100%の親子会社関係を作ることを目的とした、会社法で制度化されている組織再編行為です。 簡単に言うと、2つの会社が100%の親子会社になることに合意し、それぞれ一定の手続の手続を実施さえすれば、会社法の規定によって自動的に100%親子関係が成立する、という制度です。 さて、M&Aは経営権の売買であり、その多くは「親子会社」を作ることによって実施されるため、株式交換は(合併とは違って…