M&A価格と企業価値

column

M&A価格を高くする「のれん代」とは何か日本一わかりやすく解説!

「のれん」とか「のれん代」、あるいは「営業権」という言葉を聞いたことがある方は多いと思いますが、その内容についてきちんと説明できる人は、意外なほど少ないのが現状です。 多くの方が、真剣にM&Aを考えながら、のれん代というよくわからない概念に振り回されています。そして、必要以上に複雑に捉え、よくわからなくなり、「よくわからないからプロに丸投げしよう」と諦めます。 そんな状態でM&Aを「成立」させて…

価格だけじゃない!M&Aを「入札」で進める3つのメリット

中小企業経営者である売り手にとって、M&Aの本質は「買い手探し」と言っても過言ではありません。 事業承継を目的としたM&Aであれば、少しでも意に沿う「後継者」を選び出す必要があります。誠実で実力もある買い手企業に会社を託せるならば、価格面はある程度譲歩できるという方も多いでしょう。 一方、価格面を重視するM&Aであっても、買い手選びは非常に重要です。なぜならば、中小企業は「誰が経営をするか?」に…

ネットの「会社売却額査定」は絶対ムリ!仲介は情報弱者に飢えている

M&A仲介会社のサイトを見ると、ときどき、 たった5つの数字と業種を入力するだけで、あなたの会社の売却額を3分で査定します! みたいなプログラムが掲載されていることがあります。 若干の胡散臭さを感じつつも、「ちょっとやってみようかな」と入力してみたという方もいらっしゃるでしょう。 ただ実際には、「決算書の数字と業種を入力すれば、会社の売却額(または適正価格)がわかる」なんて、絵空事もいいところです。…

EV/EBITDA法のM&A値決めや倍率目安、計算を会計士が解説

M&A価格を決めるときに、「どのように値決めをすれば高値づかみせずに買えるか?」は、買い手企業にとってとても悩ましい問題です。どんなに有望な事業を買収しても、投資回収できない額で買ってしまうと大損することになります。 多くの買い手企業が、高値づかみを避けるために、独自の社内ルールを設定しています。中でもよくある社内ルールが、 株式の値段として、純資産+想定営業利益の〇年分までとする(年買法) 事業…

不況時のM&A市場解説!不景気の会社売却の判断基準と高く売るコツ

本稿執筆時現在、新型コロナウィルス(COVID-19)の影響で、景気の急激な悪化が顕在化しています。 これまで、「いずれ会社を売ろう」とお考えだった方の多くが、 今後長期的な不況になったら買い手がつかなくなるのでは? 売れたとしても思い切り買い叩かれるのでは? と大きな不安を感じているでしょう。今急いで売るべきか、じっと耐えて景気の好転を待つべきか、お悩みの方も多いのではないでしょうか。 結論から言うと、す…

株式譲渡の金額はどう決める?パターン別の価格一覧と税務リスク

株式会社の事業承継において、「株式をいくらで後継者に譲渡すればよいか?」は結構複雑な問題です。 公認会計士や税理士であっても、慣れていなかったり、相続税のことしか知らない人だと、よくわからないことを言い出すことがあります。たとえば、 非上場株式の価格は国税庁の評価ルールで「時価(適正価格)」が決まっており、それより高い金額・安い金額で譲渡すると税務調査で贈与に認定されることがありますよ という話を、…

【完全版】DCF法の計算手順や欠点を基礎からわかりやすく図解

企業や株式の「適正な経済価値」を測ることを企業価値評価(バリュエーション)と言いますが、この企業価値評価の計算方法の1つにDCF法があります。 DCF法は、学術的なファイナンス理論に裏打ちされ、理論上もっとも合理的な企業価値評価方法と言われています。そのため、バリュエーションの中心的な技法として扱われています。 その一方で、実際の現場レベルでは、驚くほど信用されていない方法でもあります。これはDCF法が学術…

負ののれんとは?発生原因と特別利益になる理由を会計士が徹底解説

M&A価格と会社の純資産(時価)との差額を「のれん」と言いますが、これとよく似た言葉に「負ののれん」(negative goodwill)という言葉もあります。 負ののれんの「負」とは負の値のことで、つまりはマイナスのことです。M&Aでは、普通は純資産額(会社が持っている財産の価値)よりも高値で売買されるものですが、たまに事情があって非常に安く買収できることがあります。このような場合に、負ののれんが発生します。 つ…

価格調整条項とは?中小企業M&Aでは採用すべきでない3つの理由

価格調整条項とは、日々変動する会社の財産を正しくM&A価格に織り込むために設けられる、最終的な価格決定の取り決めです。M&A契約書では、価格を厳密に確定するために、このような条項が設けられることがあります。 毎日変動する会社の財産を確定させるためでは、それなりに合理的な方法であり、納得感を覚える方も少なくないでしょう。実際、価格調整条項は理論的には間違いなく適正です。 ところが、実は実際のM&A…

M&Aでの「適正価格」は情弱誘導の虚構ってことがスッキリわかる話

近年盛り上がりを見せる事業承継目的のM&Aですが、その特徴は「ほとんどの売り手がM&A初体験であり、一度会社を売ったら二度と体験することはない」ということです。つまり、何度もM&Aを経験している買い手や業者からすれば、売り手は圧倒的に情報弱者です。 これはどんなビジネスでも同様ですが、情報弱者は損をしたことに気付かないまま大損をさせられるものです。特にM&Aは財務や法務など専門的分野が絡み合う…

会社を安値売りしない【M&A譲渡価格の目線】設定の3つの視点

M&Aでは、価格に関する情報はすべて売り手と買い手の駆け引きです。売り手が価格に言及するときは、常に戦略性をもって話をしていく必要があります。 その中でも、M&Aの入札前に売り手が各買い手候補に提示していく「価格目線」(希望譲渡価格)は非常に重要です。後述するように、買い手はこの価格目線を1つの基準として入札額を決める傾向があるためです。 したがって、本音をあからさまに伝えるべきではありませんし…

M&Aでは無意味な「簡易企業価値算定」を仲介業者が行う3つの思惑

事業承継のM&Aは、ほとんどすべてのケースで初心者vs熟練者の構図になります。これは買い手との交渉時もそうですし、仲介業者との折衝時もまた同様です。 つまり、初心者である売り手オーナーというのは往々にして、熟練者である仲介業者のペースに巻き込まれ、業者の利益になるだけの結果に誘導されがちです。この構図は経営者であれば、投資話や保険契約などで嫌というほど味わっているのではないでしょうか。 このような場…