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多くの会社が「年買法(年倍法)」を使っていると聞いたが?

年買法(年倍法)とは、株式の入札上限額を「時価純資産+利益の3~5年分」などの計算式で決める方法です。M&Aアドバイザーが「大半の会社が年買法で入札額を決めているんですよ」ということがありますが、この方法でM&A価格を見積もることはできないのでしょうか。

買い手の運用法がわからないので、できません

多くの買い手企業が「年買法」を採用しているのは事実です。しかし、これによって売り手が買い手の入札額を予想することはできません。

まず年買法は時価純資産に「3~5年分」の利益を上乗せしますが、3年分と5年分ではだいぶ差があります。もっと言えば2年で運用している会社もあれば6年以上で運用している会社もあるので、まったくアテにはなりません。

さらに、上乗せする「利益」には、買い手が今後稼ぎ出すと見込む利益を計算に使います(そうしなければ、他社と入札額に差が付きません)。M&Aする買い手は現状維持ではなくそれ以上の利益を求めていきますので、どこまで強気の利益を考えているかは、買い手に訊かない限り絶対にわかりません。

もう一点、年買法はあくまで買い手企業内部の「値決めルール」であり、入札額に歯止めを利かせるために運用するものです。したがって、年買法で計算されるのは「入札の上限額」であって、入札額そのものではありません。

よって、年買法でM&A価格の目安を事前に見積もることはできないのです。

買い手企業の値決めルールは年買法以外にもいろいろ使われています。詳しくは「DCFなんて嘘?M&Aの入札で買主が本当に使う3つの株式値決め法」をご覧ください。

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