EV/EBITDA法のM&A値決めや倍率目安、計算を会計士が解説

M&A価格を決めるときに、「どのように値決めをすれば高値づかみせずに買えるか?」は、買い手企業にとってとても悩ましい問題です。どんなに有望な事業を買収しても、投資回収できない額で買ってしまうと大損することになります。 多くの買い手企業が、高値づかみを避けるために、独自の社内ルールを設定しています。中でもよくある社内ルールが、 株式の値段として、純資産+想定営業利益の〇年分までとする(年買法) 事業の値段として、想定EBITDAの〇倍までとする(EV/EBITDA法) 複数の担当者が現場を視察し、協議して価格を決める(実査査定法) といったところです。 このうち、EV/EBITDA法(EBITDA倍率法ともいう)は、上記3つの中では理論な土台がしっかりしており、計算も簡単で腹落ち感も高いため、広く採用されている手法です。 とはいえ、「じゃあ世間のM&Aは何倍で買収額が決まっているんだろう?」と調べてみて、驚いた方も多いでしょう。言っている人ごとにまるでバラバラで、後述する一番信頼できる機関の情報では「2~10倍程度が目安」という「相場」が出ています。 本来はこんなに幅があっては相場どころではありません。でも、実際の現場感覚として、2~10倍というのは「まぁさもありなんという範囲の幅」です。なぜなら、それだけM&Aの値決めは千差万別で、案件によってバラバラだからです。 そこで今回は、 買い手企業で値決めルールづくりに悩んでいる方 買い手がどのように値決めをするか知りたい売り手の方 に向けて、EV/EBITDA法の基礎的な考え方から実際の計算例までわかりやすく解説していきましょう。 EV/EBITDA法の活用場面(企業価値評価との違い) M&Aの倍率相場は2~10倍!こんなに幅が生まれるワケ イチから学ぶEV/EBITDA法の基本的な3つの考え方 実際のEV/EBITDA法による値決めの計算11ステップ EV/EBITDA法の3つのメリットと5つの注意点 最後までご覧いただければ、この値決め手法の本質から、間違ってはいけない注意点まで理解した上で、EV/EBITDA法を正しく使いこなせるようになります。ぜひ最後までお付き合いください。 EV/EBITDA法の重要ポイントをYouTube動画でも解説 この記事は広く深くEV/EBITDA法について解説していますが、そのうち特に重要なポイントをYouTube動画にしました。 計算の仕組みをわかりやすく紹介 倍率に「適正水準」なんてない理由 年買法と比較したときの3つの欠点 動画で見たほうがわかりやすい!という声もいただいていますので、ぜひお時間のある方は併せてご覧ください(17分35秒)。 M&Aの価格を決めるEV/EBITDA法の計算や倍率、3つの欠点を公認会計士が解説【動画で学ぶM&A】 この記事の内容(クリックでジャンプ)EV/EBITDA法(EBITDA倍率法)とは、ポピュラーな「買収額の上限値」の考え方の1つ「事業利益の何倍を事業の値段とするか?」という考え方EV/EBITDA法はあくまで買い手企業の社内ルールM&Aの倍率相場は2~10倍!こんなに幅が生まれるワケ幅が生まれる理由1.それぞれの買い手が経営判断で倍率を決めている幅が生まれる理由2. … 続きを読む EV/EBITDA法のM&A値決めや倍率目安、計算を会計士が解説